会場に一歩踏み入れると、柔らかく包まれるコーヒーの豊かな香り。幸せな気持ちとこれから始まる特別なイベントへの高揚感に胸が高まります。イベントが始まると、ゲストの川島氏が登壇。40年にわたる栽培技術者の経験から、コーヒーの産地、品種や栽培方法がコーヒーの味に大きな違いをうむことを解説してくれます。自身が必ず足を運びその舌で確かめた一流農園の豆のみを仕入れ、厳格な温度管理の下輸送、保管。「コーヒーはワインです。」と断言する川島氏の言葉の意味が良くわかります。

コーヒーの奥深さを知ったところで、いよいよハンドドリップのデモンストレーションが始まります。今回用意したのは、川島氏が40年の歳月をかけて生み出した最高傑作「FRAND CRU CAFE（グラン・クリュ・カフェ）」。その名のとおり、最高級のワインを彷彿させる美しいシャンパンボトルに入ったコーヒー豆は、一粒一粒が美しく、栓を開けると軽快な音とともに閉じ込められていた豊かな香りが広がります。「ドリップに使う道具は、特別なものは必要ありません。」ただしドリップのひとつひとつの工程は、コーヒーの持つ魅力を最大限に引き出すための理論にもとづき、とても丁寧に進められます。ふんわりと膨らむコーヒー豆から、弾けるように広がる華やかなアロマの香り。透き通ったコーヒーがカップに注がれます。

さらに、全く同じコーヒー豆でありながら、違う精製方法（ウォッシュド・ナチュラル）をそれぞれテイスティング。果皮を付けたまま乾燥させるナチュラル製法は、芳醇で深い甘みが口の中に広がります。マリアージュに選ばれたのは、数々の栄誉に輝く世界トップクラスのショコラティエ、JEAN-PAUL HÉVINのチョコレートとケーキ。コーヒーの特徴に合わせたチョコレートとの絶妙なマリアージュを堪能します。