JALスカイ九州の健康経営と
安全衛生について
1.健康経営の目的
◼️ 健康経営で解決したい経営上の課題
JALグループの一員として、福岡、熊本、大分、宮崎、長崎の各空港を基盤にそれぞれの風土に根ざした、私たちにしかできない最高のサービスをお届けしていく使命を負っています。私たちがそのミッションを達成していくためには、まずは社員自身とその家族が毎日健康で心豊かな生活を送ることが必要です。このため、すべての社員・家族の健康を大前提に、社員一人ひとりがワクワクしながら、活き活きと輝き、安心して働き続けることができる基盤づくりに積極的に取り組んでまいります。
このように、「社員一人ひとりが仕事に誇りと熱意をもち、高いパフォーマンスを発揮できる会社であること」が人財マネジメントにおける経営上の課題となります。
◼️ 期待する効果と健康経営全体の重点項目
JALグループ健康増進プロジェクト「JAL Wellness 2025」5つの重点項目
それぞれの目標指標に向け取り組んでいます。
2.推進体制
- 社長を健康経営責任者とし、取締役会では健康経営の目的・方針・目標・取組を評価し意思決定を実施しています。
- JALスカイ九州社員懇話会にて健康推進に関する社員の意見を取りまとめ、健康経営推進責任者へ提言しています。
- 本社総務部にWellness推進事務局を配置しています。
- すべての部門にWellnessリーダーを配置し、定期的な情報共有・指標達成に向け立案・企画・実行し指標達成を目指しています。
3.当社の主な健康課題
① 肥満リスク者の割合が社員全体の7.3%と3年間で1.5%増加しています。
特に40歳以上の女性社員の増加が目立っており生活習慣病を予防するため、食習慣の改善や運動量を増やすなど運動習慣の課題があります。
② がん検査受診率(4項目)が低くなっています。
引き続き健診を受けるための環境整備が課題となっています。
③ 高ストレス者の割合が目標値5%未満に対し16.5%と高くなっています。
航空需要の増加とともに業務量も増加し、メンタル面でのフォローが引き続き課題となっています。
④ 女性社員が95%以上を占める社内で、女性の喫煙率が目標値3%未満に対し3.6%と前年より改善されていますが、引き続き25~29歳前後の若い女性社員の喫煙率が高く、対象者への禁煙サポートが課題です。
⑤ 女性の痩せ率が目標20%未満のところ32.6%と高くなっています。
食事の補助など引き続き社員をサポートして参ります。
4.取り組み方針
- 各職場のWellnessリーダーと連携し、全社員参加型のWellness活動の推進。
- 定期健康診断・ストレスチェックの受診率100%の実施により、社員が心身ともに健康で安全に働ける職場環境の整備。
- 女性の健康に関する取り組みの強化。
- 適正体重維持向上のため、食生活および運動習慣の改善促進。
- がん検診(胃がん・大腸がん・乳がん・子宮がん)の受診環境提供による受診率向上
- 禁煙支援プログラムの利用促進による喫煙率の低下。
- 各部門に野菜など健康に配慮した補助食品の提供と金額の補助を実施。
- メンタルヘルス対策の強化
- ストレスチェック集団分析結果の活用促進。
- 上長と全社員の1on1の実施など高ストレス率の軽減に向けた取り組み。
5.健康経営の取り組みによる効果
- 健康経営の社内浸透により、JALスカイ九州5空港のWellnessリーダーが企画する取り組み施策への参加率が向上しつつあり、今後の運動習慣の向上が期待されます。
また、Wellness活動の回数も前年と比較して増加しています。(13回実施) - 特定保健指導への参加率が100%となり、生活習慣病のリテラシー向上と未然防止への意識が高くなっています。
- がん検診(胃がん・大腸がん)の検診率も徐々に向上しています。
- 未病・予防の観点から特定健康診断の受診率が向上しています。
- 健康な食事の提案・補助で社員の意識向上が見られます。
- アブセンティーズムの数値が0.1日、改善しています。
- ワーク・エンゲージメントの数値が0.1ポイント向上しています。
6.主な取り組み内容
月別実施事項 | ||
月 | 行事/月刊強化事項 | 安全管理・労働衛生管理・管理体制・教育 |
4 | 新入社員入社教育 異動者対応 |
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5 | 定期健康診断 |
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6 | 全社員対象安全教育 (年2回実施) |
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7 | 熱中症対策徹底 |
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8 | 夏期安全総点検実施 |
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9 | ストレスチェック実施 |
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10 | インフルエンザ集団予防接種の実施 |
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11 | 特定健康診断実施 |
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12 | 婦人科健診実施 |
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1 | 年末年始安全総点検実施 |
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2 | 模擬訓練実施 各種面談など |
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3 | 全社員対象安全教育 (年2回実施) |
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7.指標および目標値
JAL Wellness指標 | 実績値 | |||||
目標指標 | 目標値(2025年) | 2023 年度 |
2022 年度 |
2021 年度 |
2020 年度 |
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定期健康診断 | 受診率 | 100% | 100.0% | 100.0% | 100.0% | 100.0% |
特定保健指導 | 受診率 | 65% | 100.0% | 83.3% | 40.0% | 93.2% |
生活習慣病 | 肥満率 | 15%未満 | 7.3% | 6.3% | 5.5% | 6.5% |
特定健康受診率 | 75%以上 | 94.6% | 92.3% | 89.7% | 92.7% | |
がん検診 | 胃がん検査受診率 | 70%以上 | 55.1% | 39.6% | 39.1% | 43.2% |
大腸がん検査受診率 | 80%以上 | 63.1% | 60.4% | 59.1% | 57.7% | |
メンタルヘルス | 高ストレス者割合 | 5%未満 | 16.5% | 13.2% | 11.3% | 11.1% |
喫煙率 | 男性 | 20%未満 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 33.3% |
女性 | 3%未満 | 3.6% | 5.5% | 5.2% | 3.9% | |
女性の健康 | 乳がん検査受診率 | 70%以上 | 45.8% | 49.9% | 49.5% | 44.5% |
子宮がん検査受診率 | 60%以上 | 43.2% | 50.7% | 48.0% | 40.7% | |
女性の痩せ | 20%未満 | 32.6% | 27.6% | 27.1% | 20.8% | |
健康リテラシー | e-learning | 80%以上 | 81.6% | 88.2% | 91.3% | ー |
Wellness活動 | 活動実施回数 | 100% | 100.0% | 100.0% | 100.0% | ー |
ライフスタイル | 運動習慣 | 63%以上 | 58.0% | 49.7% | 53.2% | 25.2% |
休養が取れる睡眠 | 80%以上 | 52.2% | 52.7% | 63.1% | 71.8% | |
適度な食べる速度 | 70%以上 | 67.0% | 68.3% | 67.3% | 33.1% | |
適度な飲酒習慣 | 90%以上 | 94.6% | 93.6% | 95.4% | 98.0% | |
ストレスチェック | 受検率 | 100% | 100.0% | 100.0% | 100.0% | 100.0% |
疾病による休職率 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% | ||
平均勤続年数 | 9.3年 | 9.7年 | ー | ー |
目標指標 | 測定方法 | 目標値 (2025年) |
実績値 | |||
2023 年度 |
2022 年度 |
2021 年度 |
2020 年度 |
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アブセンティーイズム ※病欠・病気休業 |
社員アンケートにより把握した過去1年間の体調不良による休日日数 | 1.0日以下 | 2.7日 | 2.8日 | 2.6日 | ー |
プレゼンティーイズム ※出勤しているものの体調不良で生産性が低下している状況 |
東京大学1項目版による社員調査 | 20%以下 | 26.0% | 26.0% | 26.0% | ー |
ワーク・エンゲージメント ※社員が仕事に対してポジティブな感情を持ち充実した状態 |
新職業性ストレス簡易調査票のワーク・エンゲージメントに関する設問によるスコア | 3.0以上 | 2.8 | 2.7 | 2.7 | ー |
各指標とも全社員624名を対象に実施。回答者数603名(回答率 97%)
労働安全衛生 | 2023 年度 |
2022 年度 |
2021 年度 |
2020 年度 |
労働災害発生件数 | 10件 | 10件 | 5件 | 4件 |
8.社外からの評価
健康経営優良法人2024(大規模法人)に認定されました。
2021年から4年連続の認定となります。
また、2024年のスポーツエールカンパニーとしても認定を受けました。
引き続き、企業理念の実現に向けて、健康経営を継続してまいります。