モロッコはアフリカ大陸の北に位置し、東はアルジェリア、南はサハラをはさんでモーリタニリアに接し、地中海、ジブラルタル海峡をはさんでスペインの南に位置しています。「日の昇る国」日本に対し、「日の沈む国」という意味を持つ「マグレブ」と言う言葉を使って、北西アフリカのモロッコ、アルジェリア、チュニジア3国をマグレブ3国とも呼び、中でもモロッコは地形と気候に富んだ国です。
モロッコの面積は日本の約1.2倍(西サハラを含むと約1.9倍)で国土の中央に大地を2分するように走るアトラス山脈が連なり、その北側は豊かな農耕地帯の中にメディナを持つ都市が発達し、南側には、カスバの世界と砂漠地帯が広がっています。
カスバとは、「城壁で囲まれた要塞」のこと。かつて交通の要衝であったワルザザートからティネリールにかけての道には、土レンガで造られたカスバが至る所に点在しています。またトドラ峡谷から流れる水がオアシスを作り、荒涼とした中に映える緑が、美しい景観を作り出しています。
また、モロッコの殆どの町は、7世紀に侵入してきたアラブ人によって造られた旧市街(メディナ)と19世紀にその周辺に発達した新市街に分かれています。メディナの特徴は、外敵からの侵入を防ぐための外壁と、例え進入されても容易に目的地まで辿りつけないように迷路のように張り巡らされた狭い道。メディナの中は、モスク、住宅、商店などが密集していて多くの商店は工房も兼ねており、店の奥を覗くと職人達が黙々と作業をしています。生活の場が観光地としても機能しているメディナは、モロッコ文化を体感するのに絶好の場所です。
言語:アラビア語、ベルベル語 人口:約3,392万人
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