令和3年度 移動等円滑化取組報告書(JAL)

令和3年度 移動等円滑化取組報告書(JAL)

第12号様式(日本産業規格A列4番)
移動等円滑化取組報告書(航空機)
(令和3年度)
住所:東京都品川区東品川二丁目4番11号 野村不動産天王洲ビル
事業者名:日本航空株式会社
代表者名:代表取締役社長執行委員 赤坂 祐二

高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律第9条の5の規定に基づき、次のとおり報告します。

I.前年度の移動等円滑化取組計画書の内容の実施状況

〔1〕移動等円滑化に関する措置の実施状況

①航空機を公共交通移動等円滑化基準に適合させるために必要な措置

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対象となる航空機

現行計画の内容(計画対象期間及び事業の主な内容)

前年度の実施状況

1.機材の更新

  • 移動等円滑化基準を満たしていない航空機2機すべてを退役させる。また、2021年度新規導入予定航空機9機については全て移動等円滑化基準に適合させる。これにより2021年度末保有機材152機全機が適合済みとなる見込み。
  • 全保有機材が移動等円滑化基準に適合済み。
    2021年度に受領した9機に関しても、移動等円滑化基準に適合している。
②航空機を使用した役務の提供の方法に関し法第八条第二項及び第三項の主務省令で定める基準を遵守するために必要な措置

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対策

現行計画の内容(計画対象期間及び事業の主な内容)

前年度の実施状況

1.乗降用設備を適切に使用するための教育の実施

  • 車いす利用者が円滑に乗降できるよう、リフト付きタラップの適切な操作に関する教育を継続。
  • リフト付きタラップの適切な操作に関し、教育訓練や技量維持点検を継続実施。
③高齢者、障害者等が公共交通機関を利用して移動するために必要となる乗降についての介助、旅客施設における誘導その他の支援

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対策

現行計画の内容(計画対象期間及び事業の主な内容)

前年度の実施状況

1.スムーズな誘導と分かりやすい案内

  • お手伝いを希望されるお客さま専用の空港手続きカウンターの新設により、お客さまの利便性を高める。(対象空港:広島空港 国内線)
  • お手伝いを希望されるお客さま専用の空港手続きカウンターの意匠、レイアウト、サイン表示の刷新によりお客さまの利便性を高める。
    (対象空港:札幌(新千歳)空港・大阪(伊丹)空港・福岡空港・沖縄(那覇)空港)
  • 改正バリアフリー法の基本理念を踏まえ、ADA(障害を持つアメリカ人法)に準じたデザイン・仕様設計の自動手荷物預け機の導入を進める。
    (対象空港:札幌(新千歳)空港・大阪(伊丹)空港・福岡空港・沖縄(那覇)空港)
  • お手伝いを希望されるお客さま専用の空港手続きカウンターを2021年7月新設。
    (対象空港:広島空港 国内線)
  • お手伝いを希望されるお客さま専用の空港手続きカウンターの意匠、レイアウト、サイン表示の刷新により動線および分かりやすさを改善。またADAに準じたデザイン・仕様設計のSelf Baggage Dropの導入完了、運用開始済み。
    (運用開始時期)
    札幌(新千歳)空港:2021年6月、大阪(伊丹)空港:2021年11月、福岡空港:2022年3月、沖縄(那覇)空港:2021年11月

2.介助支援器具の導入

  • 肢体不自由のお客さまに対する補助器具の拡充として、日本空港ビルデング株式会社(JATCO)と共同で羽田空港国内線南ウイングに配備している自動運転車いす(WHILL)について、北ウイングへの展開を図る。
  • 2021年6月に羽田空港国内線北ウイングへの展開が完了。これにより、第1ターミナル制限エリア内全域で利用可能。

3.アクセシブルツーリズムの促進

  • 移動にバリアを感じているお客さまが楽しめるアクティビティ等を組み込んだツアーを継続実施する準備を進め、ツアー全行程でサポートできる環境を整える。
  • ジャルパック主催ツアーにおける介助支援ツールの貸出の充実。
  • マリンアクティビティ等のオプションを自由に選択できる個人型ツアー「車いすで行く沖縄3・4日間」を実施。
  • 沖縄本島におけるツアーにおいて車いすのレンタル対応を実施。

4.感染拡大防止

  • 「お手伝いを希望されるお客さまへの新型コロナウイルス感染症対策を踏まえた接遇ガイドライン」に則った適切な対応を継続する。
  • 空港ビルおよび全日本空輸株式会社と共同で、新型コロナウイルス感染症対策を踏まえた接遇についての意見交換会を実施する。
  • 車いすやベビーカーなどの介助支援器具および機内設備の消毒、また接遇時のマスク常時着用、お客さまのご要望に応じた手袋・ガウンの使用など、ガイドラインに則った適切な対応を継続。
  • 国内主要8大空港の空港ビルおよび空港運営会社との意見交換会を実施。コロナ禍におけるスタッフの意識啓発・接遇のブラッシュアップおよび連携強化を実現。
    (実施空港)札幌(新千歳)空港、成田空港、羽田空港、中部空港、大阪(伊丹)空港、関西空港、福岡空港、沖縄(那覇)空港
    (実績)参加会社:94社
    参加人数:470名
④高齢者、障害者等が公共交通機関を利用して移動するために必要となる情報の提供

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対策

現行計画の内容(計画対象期間及び事業の主な内容)

前年度の実施状況

1.お客さまが知りたい情報の確実な提供

  • 自社Webサイト「お手伝いを希望されるお客さま」の専用ページを改善するとともに、情報の更新を行う。またアクセシビリティ関連の情報をまとめることで検索しやすい環境を整える。
  • 予約や空港での手続きをスムーズに進めるため、搭乗に必要な情報(お客さまの症状などを含む)をあらかじめご登録いただく「スペシャルアシスタンス登録サービス」のWebサイトへの動線をわかりやすく改善。
  • 「お手伝いを希望されるお客さま」専用ページの情報を随時更新するとともに、自治体が運営するバリアフリー情報サイトと連携。
  • 「お手伝いを希望されるお客さま」専用ページのトップページにご案内を移行することで、動線を改善。またアイコンを設け視認性を向上。

2.情報不足による不安の解消

  • 飛行機での移動に不安を感じている方を対象に、空港カウンターでの手続きから搭乗までの一連の流れを体験できるイベント(JAL空港体験プログラム)の継続。
  • オンラインでのJAL空港体験プログラムを2回実施。申込実績146名

3.心のバリアフリー促進

  • より多くの方が旅に出るためのきっかけを作る(心のバリアフリー)ため、自社Webサイト「OnTrip JAL」に必要な情報などを広く共有し、様々な旅の楽しみ方を提案する。
  • パラアスリートと共にスポーツ体験をしながら多様性への理解を深める体験型授業「あすチャレ!School」への協賛。
  • 2021年度に実施した「車いすで行く沖縄3・4日間」など新たな旅の楽しみ方を提案するとともに、パラアスリートのインタビュー記事を掲載することで「心のバリアフリー」の理解を促進した。
  • 「あすチャレ!school」へ協賛。
    開催実績277回
    参加人数23,960人
⑤移動等円滑化を図るために必要な教育訓練

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対策

現行計画の内容(計画対象期間及び事業の主な内容)

前年度の実施状況

1.心のバリアフリーの実践

  • JALグループ全社員を対象に、「心のバリアフリー」を理解するための動画教材を用いた社内研修を実施する。
  • 国土交通省が定める交通事業者向け接遇研修プログラムを参考とした、「心のバリアフリー」を理解するための全社員向けプログラムを継続的に実施。障がいのある社員の活躍をテーマに社内研究・発表することで社内の意識啓発を行うなど、「心のバリアフリー」を理解するための取組を継続的に行う。
  • さまざまな企業が参画している「東京2020オンライン・フォーラム」にてD&Iおよびアクセシビリティの取り組み紹介を通じた社内外の「心のバリアフリー」の理解促進。
  • JALグループ新入社員全員を対象に、「心のバリアフリー」を理解するための動画教材を用いた社内研修を実施。
    受講実績約700名。
  • 「心のバリアフリー」を理解するための全社員向けプログラムを開催。プログラム内では、障がいのある社員の活躍をテーマに社内研究・発表を継続実施。
  • パラアスリートによる講演会を実施。本人の体験談を通じ、社員の「心のバリアフリー」を醸成。
    申込実績84名。

2.接遇品質(心のバリアフリーの理解・技術・知識)の向上

  • 接遇を担当する部門において、国土交通省が定める交通事業者向け接遇研修プログラムを参考としたテキストを新たに作成し、「心のバリアフリー」の理解を含め接遇スキルの向上を目的とした教育を継続する。
  • 特例子会社JALサンライトに所属している聴覚障がいのある社員が講師となり、社内で「手話」を教える取り組みを継続。客室乗務員の手話スキル向上を目指す。
  • お手伝いを希望されるお客さまへの対応をまとめたテキスト「Special Assistance」を基に、接遇を担当する予約/空港/客室部門において、「心のバリアフリー」の理解ならびに接遇スキル向上を目的とした研修を継続実施。
  • 聴覚障がいのある社員による手話講座を継続して開催。2021年度の社内手話バッジ保持者は以下の通り。
    手話バッジ保持者:215名(空港・客室含む)、手話勉強中バッジ保持者:243名(空港・客室含む)
⑥高齢者、障害者等が高齢者障害者等用施設等を円滑に利用するために必要となる適正な配慮についての航空機の利用者に対する広報活動及び啓発活動

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対策

現行計画の内容(計画対象期間及び事業の主な内容)

前年度の実施状況

1.適正な利用を促すわかりやすい表示

  • 機内および空港ラウンジの多目的トイレの名称を「バリアフリートイレ」に変更するとともに、対象者がわかりやすいピクトグラム表示を継続。
  • 機内および空港ラウンジの多目的トイレの名称を「バリアフリートイレ」に変更済み。また対象者にわかりやすいピクトグラム表示も継続。

〔2〕移動等円滑化の促進を達成するために〔1〕と併せて講ずべき措置の実施状況

講ずべき措置①
障がい者が多様な価値を発揮できる社会の実現を目指す世界的な活動である「The valuable 500」のコミットメントに則り、アクセシビリティを経営の課題として取り扱う。

実施状況
SDG'sにおける重点課題の一つとして中期経営計画にアクセシビリティに関する取り組みを明記し、推進中。

 

講ずべき措置②
サービス施策検討に際し、障がいのある社員にヒアリングを実施し、障がい当事者の意見を反映する。

実施状況
社内の教育コンテンツの作成およびアクセシブルツアーの企画等で、障がいのある社員が参画。必要なサポートに対する障がい当事者としての意見を集約して反映。

 

講ずべき措置③
JAL空港体験プログラムやアクセシブルツーリズムに参加されたお客さまなどにフィードバックをいただき、次回以降のツアーや商品・サービスに反映する。

実施状況
当該プログラムに参加いただいたお客さまにアンケートを実施し、頂戴した意見を踏まえ、サービスの改善を図った。

〔3〕報告書の公表方法

「お手伝いを希望されるお客さま」専用ページ上でPDF版とテキスト版を公表。

〔4〕その他

Ⅱ.航空機の移動等円滑化の達成状況

(令和4年3月31日現在)

  • 事業の用に供している航空機数:166機
  • 公共交通移動等円滑化基準省令に適合した航空機数:166機
  • 客席数が30以上の航空機数:166機
  • 可動式ひじ掛けのある航空機数:166機
  • 運航情報提供設備を備えた航空機数:166機
  • 客席数が60以上の航空機数:166機
  • 車椅子を備えた航空機数:166機
  • 通路が2以上の航空機数:120機
  • 障害者対応型便所を備えた航空機数:120機

Ⅲ.高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行規則第6条の2で定める要件に関する事項

凡例 該当:○ 非該当:×

要件

作成対象

〔1〕過去3年度における1年度当たりの平均の輸送人員が1000万人以上である。

〔2〕過去3年度における1年度当たりの平均の輸送人員が100万人以上1000万人未満であり、かつ、以下のいずれかに該当する。

  1. 中小企業者でない。
  2. 大企業者である公共交通事業者等が自社の株式を50%以上所有しているか、又は自社に対し50%以上出資している中小企業者である。

×

(第12号様式)

  1. 公共交通移動等円滑化基準省令に適合した航空機数の欄には、公共交通移動等円滑化基準省令の全ての基準に適合している航空機の数を記入すること。
  2. 可動式ひじ掛けのある航空機数の欄には、客席数が30以上の航空機のうち、公共交通移動等円滑化基準省令第64条の基準に適合しているものの数を記入すること。
  3. 運航情報提供設備を備えた航空機数の欄には、客席数が30以上の航空機のうち、公共交通移動等円滑化基準省令第66条の基準に適合しているものの数を記入すること。
  4. 車椅子を備えた航空機数の欄には、客席数が60以上の航空機のうち、公共交通移動等円滑化基準省令第65条の基準に適合しているものの数を記入すること。
  5. 障害者対応型便所を備えた航空機数の欄には、通路が2以上の航空機のうち、公共交通移動等円滑化基準省令第67条の基準に適合しているものの数を記入すること。
  6. Ⅲについては、該当する場合には右の欄に○印を記入すること。
  7. 「中小企業者」とは、資本金の額が3億円以下又は従業員数が300人以下である民間事業者を指す。
  8. 「大企業者」とは、中小企業者以外の民間事業者を指す。